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ネパールのチベット難民について
なぜチベット難民は、ネパールにやってくるのか?
現在チベットが直面している困難な状況のなか、年間数千人にものぼる人々が中国を逃れ、ネパールへと亡命してきます。彼らの目的は、チベット亡命政府のあるインドのダラムサラへ行くことです。ではなぜ、インドではなくネパールに逃れてくるのでしょうか?
それは、チベット、ネパール、インドの位置関係と、そこに横たわるヒマラヤ山脈に関係があります。 難民たちがチベットから直接インドへと逃れるルートは、標高が高く、またその道のりは厳しく、非常に越境が困難なのです。チベット→ネパールの越境ルートも困難ではありながら、チベット→インドのルートに比べると様々な面で無事に亡命できる確率が高いのです。このような事情により、多くのチベット難民は一度ネパールへと逃れ、そこでチベット亡命政府の難民認定を受け、ダラムサラへと向うのです。

ヒマラヤを越えて逃れてくる難民の約半数は、子どもたちです。(2007年の亡命者2337人のうち18歳以下は44.8%。チベット亡命政府による。)彼らの両親は、「わが子にだけは、チベット人としての教育と自由を。」との思いから、少なからぬ金額を越境業者に支払い、子ども達を送り出します。途中、様々な危険が彼らを襲います。凍傷になり、手足の指を失う人、命を失う人もいます。越境を中国警察に見つかり、連れ戻され、思想教育の施設に送られ自由な行動を制限される人もいます。それだけの危険を冒してもなお、年間数千人のチベット人が中国から逃れてくるのです。